昔、数百円で買えたGBAソフトの中に、今遊ぶと驚くほどの熱量を感じる作品があります。
2002年に発売された『志村けんのバカ殿様 爆笑天下統一ゲーム』もその一つです。
今回は、実際にプレイして感じた本作のシビアなスゴロク要素と、今だからこそ心に刺さる「シムケン音声」の魅力についてまとめました。
- 『志村けんのバカ殿様 爆笑 天下統一ゲーム』の独特すぎるスゴロクシステム
- 実際に遊んでわかった、対CPU戦の圧倒的な理不尽さ
- なぜ今、本作を遊ぶ価値があるのか(肉声ボイスの再評価)
ウンチを落として進むスゴロク
本作は、モノポリーやスゴロクに近い形式のボードゲームです。
プレイヤーは「バカ殿様」を操作して、全7ステージで規定金額以上の資金を貯めて「天下統一」を目指します。

一番の特徴は、コマを進めるためのルーレットです。
なんと洋式便器で踏ん張ってウンチを落とし込み、奥から出てきた数字の分だけマスを進むという、非常にバカ殿らしいぶっ飛んだシステムになっています。

マスに止まると様々なイベントやミニゲームが発生するので、単純なスゴロクとも異なります。
圧倒的に運が良いCPU
実際にプレイしてみて最も痛感したのが、対CPU戦のシビアさです。
というより、理不尽さを感じざるを得ません。

スゴロクにおいて出目は完全ランダムであるはずですが、なぜか相手(CPU)は良い出目ばかりを出してきます。
もちろんCPUも悪い出目を引くことはありますが、プレイヤー側と比べると、明らかに悪い出目を引く確率が低いように感じられます。
こちらはウンチのルーレットに祈りを込めても全く狙い通りにいかないのに、CPUは涼しい顔で的確に有利なマスに止まっていきます。
この謎仕様により、プレイヤーは常に不利な展開を強いられ、資金繰りに苦労するのが本作のデフォルトの難易度といえます。
おなじみキャストの不在と入手難易度
これから本作を遊ぼうと考えている方に向けて、いくつか注意点があります。

まず、テレビ番組でおなじみの桑野信義さん(ご家老)やダチョウ倶楽部(側用人)は登場しません。
「モアイ像」や「レンジでチン」といった謎のオリジナルキャラクターと対戦することになります。
時代的な規制もあったのか、初期の番組名物だったお色気絡みの演出もありません。
また、現在の中古市場では価格が高騰しており、手軽に買えるソフトではなくなっています。
実機環境を揃えるハードルを含め、今からプレイするには少し覚悟がいるタイトルです。
発売当時の販売価格は4,800円でしたが、私は子供頃見かけた時は数百円で中古品が売っていた記憶があります。
ところが、最近の価格は販売価格以上になっていることが多いようです。
昨今の中古ゲーム市場の全体的な価格高騰や、志村けんさんの逝去によるファングッズ買占めの影響などもあったようで、
クルエイチハッキリした値段は覚えてないですが…
私が買ったのは小学生の時で、1,000円以下だった記憶
ゲームバランスを補って余りある「声」
理不尽なCPU戦やオリジナル要素の強さなど、ゲームとしての完成度には粗削りな部分があります。
しかし、本作にはそれを補って余りある最大の魅力が存在します。
それは、志村けんさん本人の肉声ボイスが多数収録されていることです。
パッケージに「シムケン音声入り」と大々的に書かれている通り、ゲームボーイアドバンスの音源から、あの元気な声が飛び出してきます。
理不尽なスゴロク展開にイライラさせられながらも、ふとした瞬間に流れるボイスを聞くと、不思議と許せてしまう魅力があります。
テレビの前の熱気をそのままゲーム機に詰め込もうとした、平成エンタメのアーカイブとして非常に価値の高い1本です。
まとめ
『志村けんのバカ殿様 爆笑天下統一ゲーム』は、理不尽な難易度と唯一無二の音声が共存する、強烈な個性を持った作品です。
もしご自宅の引き出しに眠っているのを見つけたら、ぜひもう一度、あの声を聴くために起動してみてください。

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